医薬品・医療機器業界
仕事を始めるにあたり、以前ちょくちょく見ていた厚生労働省の薬事工業生産動態統計調査を久しぶりに見てみました。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/105-1c.html
令和5年(2023年)までの調査結果が掲載されていましたが、“令和元年~令和4年の数値は精査中”とのことで、医薬品の生産金額と輸入金額の年別推移を
確認することはできませんでした。
⇒2025年3月28日に再掲載された精査後の値によると、令和5年の医薬品の生産金額・輸入金額とも、令和4年に比べて増加していました。
何があったのか気になるところですが、医薬品の輸出金額は増加していることを確認できました。また、医療機器の生産金額・輸出金額・入金額は前年に比べて
増加していることも確認できました。
それから、個人的に見るのが好きな都道府県別の医薬品及び医療機器の生産金額の順位についても確認できました。
★都道府県別医薬品生産金額トップ5★
2022年 | 2023年 | |
1 | 栃木県 | 埼玉県 |
2 | 埼玉県 | 栃木県 |
3 | 静岡県 | 静岡県 |
4 | 山口県 | 富山県 |
5 | 富山県 | 山口県 |
引き続き埼玉と栃木が競り合っています。
★都道府県別医療機器生産金額トップ5★
2022年 | 2023年 | |
1 | 東京都 | 東京都 |
2 | 静岡県 | 静岡県 |
3 | 大阪府 | 栃木県 |
4 | 栃木県 | 大阪府 |
5 | 福島県 | 茨城県 |
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化粧品業界
集計方法や集計期間が異なるのですが、日本化粧品工業会から発表されている化粧品に関する統計データも見てみたところ、化粧品の国内工場出荷金額は、
2020年~2022年までは減少していましたが、2023年に前年比2.9%増加していました。
https://www.jcia.org/user/statistics/shipment
輸出金額については2015年あたりから急増してきていたのですが、2022年以降減少に転じています。一方、輸入金額については、2021年以降増加が続いて
います。特に韓国からの輸入は指数関数的に伸びています。
https://www.jcia.org/user/statistics/trade
都道府県別の化粧品製造販売業態数は、2006年以降増加し続けています。
https://www.jcia.org/user/statistics/industry
★都道府県別化粧品製造販売業態数トップ5★
2022年 | 2023年 | |
1 | 東京都 | 東京都 |
2 | 大阪府 | 大阪府 |
3 | 福岡県 | 福岡県 |
4 | 兵庫県 | 兵庫県 |
5 | 神奈川県 | 神奈川県 |
化粧品に関する興味深いデータとして、近年、化粧品全体に占める薬用化粧品の出荷金額比率が上昇する傾向にあり、2022年に5割程度に達していることが
わかりました。
https://www.jcia.org/user/statistics/cosmeceuticals
薬用化粧品を製造するには、医薬部外品として厚生労働省の認可が必要となりますが、化粧品製造販売業者の増加、輸出額減少、輸入額増加という厳しい
状況下で、薬用化粧品は一つの活路となるかもしれません。