アメリカの医薬品への関税措置

◆トランプ大統領の発言
『トランプ大統領が2025年4月8日にアメリカは近く医薬品の輸入に対して「主要な」関税を導入する予定で、製薬会社が事業を米国に
移すインセンティブになると述べた』 というニュースを見ました。
現在、医薬品はアメリカの広範な関税措置から除外されているそうですが、トランプ大統領が別途関税の対象とする可能性があるようです。

ニュース記事には、以下のようなことが書かれていました。
現在、アメリカは、インド、EU、中国から大量の医薬品を輸入しています。
特にインドはアメリカのジェネリック医薬品のほぼ半分を供給しており、アメリカの医療費を数十億ドル節約しています。
また、EUにとって、医薬品はアメリカへの最大の輸出品であり、2024年の総額は1,270億ドル(1,000億ポンド)と報告されています。
もし、関税が導入されれば、アメリカ国内の患者に大きな影響が及ぶことが予想されます。
また、サプライチェーンの複数の部分を混乱させる可能性があります。
この発表に対し、欧州の製薬企業は強く反発し、欧州製薬団体連合会(EFPIA)は欧州委員会に対し早急かつ抜本的な対応を求めました。

出典:
https://www.channelnewsasia.com/world/trump-us-announce-pharmaceutical-imports-tariffs-soon-5053431
https://www.msn.com/en-us/money/markets/trump-threatens-to-end-pharmaceuticals-tariff-exemption/ar-AA1CAUNp?ocid=BingNewsSerp

◆日本への影響
薬事工業生産動態統計調査の結果によると、日本にとってアメリカは最大の医薬品輸出国であり、令和5年(2023年)には
159品目、約2023億円を輸出しています。
もし、医薬品に関税が適用されると、日本にも相当な影響が及ぶことが考えられます。

薬事工業生産動態統計調査:
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450151&tstat=000001224600&cycle=7&year=20230&month=0

アメリカが医薬品に関税をかけた場合の日本への影響をChatGPTに質問したところ、下記の回答がありました。
■ 1. 日本の製薬企業への直接的影響
米国に輸出している日本の製薬企業(武田薬品、第一三共、エーザイなど)は、今後対象となる関税によってコスト増加のリスクがあります。
・特に、米国市場での売上比率が高い企業は、価格競争力の低下利益率の圧迫が懸念されます。
■ 2. サプライチェーンへの波及
・米国主導の保護主義的政策が進むと、グローバルな医薬品の供給網(原材料や中間製品)にも波及する可能性があります。
・日本の製薬業界は、欧州やアジア各国とも連携しているため、輸入コストや物流への影響が出る可能性があります。
■ 3. 投資・研究開発の地理的再配置
・世界の製薬企業が生産・研究拠点を米国に移す流れが進めば、日本への研究開発投資が減少する懸念も。
・一方で、日本もイノベーション促進策や税制優遇を強化すれば、米国や欧州に対抗する新たな選択肢となる可能性もあります。
■ 4. 医薬品価格や供給への影響(国内消費者目線)
・米国主導の価格上昇や供給の偏りが進むと、グローバルな医薬品価格の高騰が起こり得ます。
・結果として、日本国内でも医薬品の価格や入手のしやすさに影響が及ぶ可能性があります。
■ 5. 日本政府・業界の対応の必要性
・日本政府や製薬団体(日薬連など)は、日米間の協議やルール形成に関与し、影響最小化を図る必要があります。
・また、国内の規制緩和や知財制度の強化により、日本国内の製薬環境の競争力を維持・強化していく必要があります。

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ChatGPT、すごい!

それはさておき、

国・地域ごとに設定した上乗せの相互関税が90日間停止された前例もあるので、医薬品に関税措置がとられるのかはわかりませんが、
トランプ大統領の発言から目が離せません。

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